10.【最終回】氷上練習の許可がおりる〜リンクに戻りました!

受傷後3回目のレントゲンを撮りました。
先月とそんなに変わっていない、というか思ってたよりもしっかりと骨がついていないような・・・。

素人目にはそんな風に見えてしまいましたが、撮る角度などによっても見え方は違ってくるみたいです。

先生
先生

まあ順調にくっついてきていますね。
痛みはどうですか?やっぱり長く歩くと痛みます?

フラ
フラ

うーん、そうですね。お皿の下はまだ痛んだりはしますね。だいぶなくなりましたが。

先生
先生

うーん、膝を打ってますから。多少靱帯の損傷もあったかもしれないですね。
しかしよくはなってます。よし、スケートの練習を許可します!
リハビリもアップしときますね!

というわけでようやく降りました。練習許可が!
これで現世に戻れます。
当初3ヶ月の予定だったので2ヶ月で氷に戻れるのは想定外。本当に嬉しいです。

ただこの「3ヶ月で復帰」というのは、前々から理学療法士さんに

・先生(医師)としては、競技に復帰するのが3ヶ月という意味だと思う。
・なので2ヶ月くらいから練習に戻る許可が出るのではないか。

といわれていたのでドンピシャでしたね。
多少前倒しにはなったと思いますが、心の準備どおりです。

「慣らし運転」の期間に入ったということかな。
(もっとも私の場合、もう慣らし運転期間を勝手に終えてしまっているので、これにて以前と同じペースで練習するよ期間に入ったわけですが・・・。)

このならし期間ってどんなに頑張っても1ヶ月はかかるかな、って思ってます。
ニーブレースが外れてから毎日練習行ってましたけど、初めのうちはとにかく恐怖感がすごくて。

ただ思い切ってやってみたら、ちゃんと身体が覚えているものでして。
なんとかなっちゃうものなんですね。

そうはいっても関節は90度しか曲がらない。筋力は全然まだまだ。という身体の機能が不完全な状態での練習スタートだったわけで(オイオイ、、、)
めちゃめちゃ慎重にはなってました。

だって一生懸命治療して頂いているのに、内緒で練習してまたケガしてしまいました、なんて申し訳ないこと、間違っても言えませんものね。

そういうわけで、言いつけを守らない不良患者だったみたいですが、実はかなり慎重にやってたんですよ!
自分の今の筋力と可動域を計算しつつ、

・絶対に無理はしない。
・元の20%くらいでいい。
・今はとにかく氷に乗る感覚を取り戻すだけ。
・その中であわよくば筋肉も付ける。

こんな感じで1ヶ月やってました。

療法士さん
療法士さん

・・・。
腿の筋肉がバンバンなんですよね・・・。

フラ
フラ

バレてるかな・・・。

そうこうしているうちに筋力がついてきて、だんだんスピードが出せるようになり、簡単なターンを入れたステップができるようになり、1ヶ月の終わりころにはジャンプもなんとかできるようになり。
そしてこのたび無事にDr.からの許可が降りたので、練習量を倍に増やした(もとの練習ボリュームに戻した)となった次第です。

先生
先生

あ、パッドとか、なにかサポーターをつけてやってね。

フラ
フラ

ヨシ、そろそろはずすか・・・。

今は、もとのアビリティに大分近づいてきたと自分では思っているけれど、やっぱりなにかまだ足りてないね。という状態。

これは日常生活でもまったく同じことでして、体重をかけて正座をすることができなかったり、ひざをつくことができなかったり(普通に痛いので多分やるべきじゃない。)、階段を降りるときに少しぎこちなさがある、であったり。左右の筋力が不均衡なために走るのがスムーズでなかったり。

気持ちはすっかり治ったつもりなのですが、身体はまだついてきていないので、ここまで加速度的に回復をしてきたのが、ちょっと停滞期に入っちゃったかのような感覚。

療法士さん
療法士さん

筋肉がつくまでには大体2ヶ月くらいかかりますよ。いまはその出力が上がっていく段階です。

ということですので今はそんな状態なのでしょう。
現に片脚での立ちあがりテストというのがあるのですが

こんなの↓

立ち上がり能力による下肢筋力評価からみたリハブログラムのためのガイドライン

引用元:山本利春資料集 下肢筋力が簡便に推定可能な立ち上がり能力の評価

このテストで、まだ右脚は40センチの台からしか立ち上がれません。
2枚目の表を見るに、ジョギングはできるけどランニングはまだだね〜って感じなので


「まさに指標どおり」

となっておることがわかります。
ちなみに左脚は10センチの台からちゃんと立ち上がれているので、(床から直に0センチもOK!)右脚も同じように10センチ以下を目指してトレーニングすることになっています。

おうちでの宿題は

・タオル潰し(内側広筋がまだまだ薄い)
・ニーベントウォーク強化版?前方への移動だけではなくて横移動を入れる。
・スクワット(動作確認のための数回。鏡で確認。痛くない側の脚に逃げない。)
・両脚ジャンプスクワット(次回までに全力で!)
・内転筋トレーニング
・マッサージ

こんな感じでメニューを作っていただきました。
これにはコーチもびっくり。「専門の先生なんですか?」と聞かれたくらい、スケーターの下肢強化には、なかなかよろしい処方です(なぜ上から笑)。
完治してもぜひ継続したい!

レッスンも無事再開。
大の苦手なスピン、コレが何故か良くなっていました。無駄な動きが減ったって。
ひょっとしてこれはトレーニングの成果?
そうそう、もものサイズの左右差も5ミリにまで縮まりました!

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これにて最終回

さて、スポーツの許可もおり、ほぼ前と同じように日常生活が送れるほど回復したということで、10回にわたって書いてきた膝蓋骨骨折の体験記シリーズは今回でいったん最終回とさせていただきます。

思えば、骨折との診断がおりたあの瞬間から、自分自身から感情というものを切り離していた気がします。

「ドラえもんみたいにさ、ケガする前に時間を戻せればいいのにね。」

あるひとに言われたひとことが、そのとき頭の中でグワーンって響いたのを覚えています。

そんなことができるはずはなく。起きてしまったことは変えられない。
どんなに悲しくても過去は変えられないのです。
ならば気持ちの上で起きる事はいったんおいといて、現実に真っ正面からとことんつきあってやろうじゃないかと心を決めました。

最近になってふと「本当はちょっとつらかったかも知れない。」とちょっぴり変な気持ちになることがあります。でも現段階ではもう大丈夫。
これが「あの頃」だったら悲しいって思ってしまったらつらくなってしまったかもしれないし、精神的に不安定になってしまったかも。毎日つらい、つらいって思いながら闘うのって苦しいと思うのです。

なので「いまは治る過程を楽しもう」と無意識のうちに意識をフォーカスしていた気がします。
おかげでもう2度とごめんではありますが、人生初の骨折体験はけっこう楽しんで過ごせちゃったかな。

たまたまブログをやっていたので、こんな風に記録にのこしたり、発信したり。読んでいただけたり、反応があって感動したり。
同じケガをしてしまった人のお役に立てればな〜、なんて思って始めたのですが、現役の理学療法士さんからメッセージを頂けたこともありました。
患者サイドではなく、まさかそこから!?とびっくりしましたが、本当にうれしかったです。

ケガをしてしまったことは残念だったけれど
「人に助けられ、支えられてここまできて、そして今もっと強くなろうとしている。」
そういう貴重な経験ができて、変な言い方ですが、骨折してよかったです。
ひとりでは、ここには絶対に来れなかった。
ありがとう。

スケート靴を持った女の子

まだ完治したわけではなく、最悪また転倒の可能性も全くゼロではないので笑、
今後もちょっとした気づきや、特にお伝えしたいことが出てきたら雑感として不定期に更新しようかな、とも思っています。
またご縁がありましたらぜひそちらものぞいてやってくださいね。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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